指名打者(DH)の評価
指名打者(DH)の評価
指名打者制度が導入されると、打力がまったく期待できない投手を打順に組み入れる必要がなくなったため、切れ目のない攻撃的なオーダーを組むことができるようになった。また投手にとっても、攻撃時に打順が回ってきたために代打を送られてしまい交代させられるというケースがなくなった。好投を続けていて体力もまだ十分に余っているにもかかわらず、完投のチャンスを奪われることがなくなったのは、投手にとっても好ましい制度であったといえる。
指名打者制度に対する批判として最も大きな論は、それが野球の戦術性を低くするというものである。
指名打者制度がなければ、打順に名を連ねる9人のうち最低1人は、打力がまったく期待できない選手を用いなければならない。そのような制約のもとで、いかに頭を働かせて工夫して点を取るかというのが野球の醍醐味であって、指名打者制度はそれをそこなうというものである。そのためセ・リーグやナ・リーグはパ・リーグやア・リーグに比べて知略に富む野球をしていると言われることがある。
ただしその論にも批判はある。チャンスの場面で投手に打順が回ってくれば、早い回であればバントを命じ、遅い回であれば代打を送るという選択肢が機械的に採用されるだけであって、戦術の選択の幅を広めるというケースは滅多にないというものである。指名打者制度があれば、監督は投手の交代のタイミングについて、緻密な計算にもとづき決断をしなければならないが、指名打者制度がなければ投手にいつ打順が回ってくるかによって機械的に降板が決まるというケースが増える、と指摘する人もいる。
日本ではパ・リーグが導入を決定した際、セ・リーグは指名打者を採用しない理由を9ヶ条にまとめて発表した。それは今でもセ・リーグの公式見解であり、公式サイトにも掲載されている。
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